デッサンは見て描くんじゃない、ロジックで描くんだ!という話


鉛筆一本ではじめる光と陰の描き方 ロジカルデッサンの技法


鉛筆デッサンは絵を描く技術を習得する上では欠かせないものですが、ただやみくもにデッサンを描きまくれば絵が上手くなるかというとそういうわけではありません。デッサンにはちゃんとロジックがあって、そのロジックを身に付けないと絵は上手くならないわけですね。

というよりこのロジックを頭に入れるためにデッサンを繰り返しやると言ったほうがよくて、デッサンは絵を描く技術の暗記作業といった側面があります。

ということでこの「鉛筆一本で始める 光と影の描き方 ロジカルデッサンの技法」という本は、そんなデッサンのロジックを初心者にわかるように解説してくれる本になっています。

デッサンを習ったことがある人はわかると思いますが、大抵の場合は目の前のモチーフをよく見て描きましょう、といった感じで教えられるわけです。ですが実際のところ、見て描くのは形(輪郭)を取るところまでです。そこから先はほぼロジックだけで描けてしまうんですね。

つまり光がどの方向から当たっていて、ハイライトがどこに出来、陰影がどのように付いて、反射光がどこに入り、地面に影がどのように落ちるか、といったことは全てロジックで導き出せることなので、形(輪郭)さえ取ってしまえばあとは全部ロジックで描けてしまうというわけですね。

そういう意味ではこの本はデッサンのロジックの解説書としてとてもいい本だと思います。コピーに書かれている「絵心がなくても立体的に描ける!」というのがいいですね。本当に絵心がなくても絵はロジックでちゃんと上手くなるんですよね。

まあ、そういったロジックだけで描いた絵を嫌う人がそれなりにいるのも事実ですけどね・・・

さて、この本で立体的な絵の描き方のロジックを身に付けたら、次は質感表現の描き方を身に付けましょう。質感表現の描き方を身に付けるのにおすすめの本はこれです。


静物デッサンテクニック: 5人の描き手が教える、モチーフの距離感や色、質感表現の身につけ方 (デッサンを極める!)


質感表現も勿論ロジックです。木の描き方、石の描き方、布の描き方、ガラスの描き方、こういった質感表現も全部ロジックでちゃんと描き分けられます。なんでもかんでもロジックで描けるとか言うなという意見もあるでしょうが、本当なんだからしょうがないですよね。

実際これくらいデッサンのロジックが頭に入ってしまえば、モチーフなどいちいち用意しなくても頭の中で全て構築してリアルな絵を描くといったことも可能になります。まあ絵の技術の9割はロジックですからね。

【イラストTシャツの販売をしています。よろしければ見に来てくださいね】


【リアル絵Tシャツ屋さん】


【このブログのおすすめ記事の一覧です】


おすすめ記事一覧