この本は一応ビジネス書なんだけど実のところホットケーキがおいしい店のガイド本です。【「ホットケーキの神さまたち」に学ぶビジネスで成功する10のヒント 書評】


「ホットケーキの神さまたち」に学ぶビジネスで成功する10のヒント

この本はホットケーキのビジネスモデルを題材にしたビジネス書です。といっても、ここでいうホットケーキはいわゆるパンケーキとは別物でして、昔からある喫茶店で食べるホットケーキのことを指しています。

昔からある喫茶店のホットケーキとは有塩バターとメイプルシロップで食べるホットケーキのことでして、生クリームやフルーツが盛り付けられたパンケーキとは違い極めてシンプルな食べ物です。

しかもホットケーキミックスを使えば誰でも簡単に家で作ることが出来るわけですから、そんな物をわざわざお店で食べる必要があるの?というのがこの本の主要なテーマになっています。つまり誰でも簡単に作れて価値のないはずの物にどうすれば付加価値が付けられるかというのがこのビジネス書のテーマというわけですね。

さて、そんな誰でも簡単に作れるホットケーキなんですが、実のところ誰でも簡単に作れるわけではないという話がこの本では明かされます。というのは喫茶店のホットケーキの様に綺麗な焼き色を付けてホットケーキを焼くというのは実のところ簡単ではなく、それなりに熟練を要するからなんですね。

家でホットケーキを焼くとどうしても表面に焼きムラが出来てしまいますし、あんなふうに美しい見た目に焼くことが出来ません。ホットケーキの理想的な厚さは2.3センチだそうですが、家で焼くとぺっちゃんこになってしまいふっくらさせることもできません。

このふっくらとして綺麗な焼き色の付いたホットケーキというのが実は喫茶店のホットケーキの最大の付加価値というわけで、簡単そうに見えて実は簡単ではないというところに価値が生まれ、簡単に真似できないが故に安定したビジネスが実現し得るとこの本には書かれています。

とまあ、ビジネス書としての内容はこれくらいなんですが、実を言いますとこの本の本題はそんなことにはなく、本当はただのホットケーキ店のガイド本だったりします。

多くの喫茶店のホットケーキが写真付きで紹介されていまして、そのどれもこれもがやたらとおいしそうです。この本で紹介されている喫茶店でもっともホットケーキの売り上げが多い店は京都のスマート珈琲店だそうで、なんと平日でも一日100食から200食も出るそうです。

私は京都に住んでいるのでこのスマート珈琲店のことは以前から知っていましたけど、一日100食から200食もホットケーキが出ているというのは正直驚きでした。

スマート珈琲店は京都の寺町という繁華街にあってそもそも人通りが凄く多い場所にあります。京都ですので当然外国人観光客も多く、外国人観光客がホットケーキを求めて殺到しているそうです。

私も子供の頃、よく喫茶店でホットケーキを食べた記憶があるので塩味の効いたバターとメイプルシロップで食べるホットケーキの旨さはよくわかります。やっぱりこういうシンプルにうまいものは万国共通というわけですね。

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