柴犬と狼にまつわる興味深い事実が書かれていて面白い【オオカミと野生のイヌ 書評】


オオカミと野生のイヌ

この本はイヌ科の動物の図鑑であり、イヌ科の動物の写真集です。主に野生の犬や狼、狐などの美しい写真が沢山載っています。

実を言うと私は犬よりも断然猫派の人間なのですが、この本に載っているような野生の犬はやはり美しいなと素直に思います。私が犬よりも猫の方が好きなのは犬に比べて猫の方がなんとなく野生が残っているように見えるからでして、時折見える獣感に惹かれるからなんですね。

さて、野生といえばこの本の中に面白い事実が書かれていて驚きました。

なんと、犬の中で一番狼に遺伝子が近い犬は柴犬なんだそうです。柴犬以外にも秋田犬もかなり狼に近い犬だそうで、飼いならされた大人しいイメージとのギャップにはちょっと驚かされました。

この本によると、そもそも犬の起源は狼にあって東アジアで誕生したとのことで、その中でも日本犬が狼の遺伝的特徴を多く残しているのだそうです。ただ、絶滅した日本狼と日本犬は遺伝子的に全く違うそうで、柴犬などの日本犬は大陸から渡ってきたのではないかという説が今は有力だと書かれていました。

狼というのはある意味、野生を象徴するような動物ですから、あのかわいい柴犬たちが狼に遺伝的に最も近いという事実は正直驚きです。狼自体は遺伝子的に人間にはなつかないらしいのですが、犬たちは狼からほんの僅かな遺伝子の変化によって人間と共存できるようになったそうです。

狼のような荒々しい野生を持った動物が、ほんの少しの遺伝子の変化によって、かわいい柴犬になってしまうというのはなんとも不思議で面白いですね。

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