聖なるもの―野田弘志画集
昔から割と写実絵画の画家が好きでいろいろ追いかけてきたんですけど、中でもとくに凄い日本の写実画家がこの野田弘志という人です。最近だと退位された天皇皇后両陛下の公式の肖像画を制作した画家として話題になりましたね。
絵は油絵や鉛筆画、鉛筆画に水彩絵の具で薄く色付けしたものなどがありますが、その中で特に好きなのは新聞の連載小説の挿絵として制作された、鉛筆画などのシリーズです。
この鉛筆画(着色されたものもある)のシリーズは鉛筆の線を繊細に重ねて写実的に描かれた超絶なものです。中でも圧巻なのが鳥の巣を描いたいくつかの作品でして、あまりに絵が上手すぎて眩暈がしそうになるほどの超絶技巧です。
若い頃はこの人の絵をまねてデッサンなどを練習してみたりしてみましたが、当然のことながら容易く真似できるレベルの技巧ではないので早々と諦めました。自分の才能のなさを認識するという意味においては良かったと思います。
とは言え、絵を勉強している人はこの人の絵を一度は見ておいた方がいいと思います。野田弘志の絵を見れば写実表現の何たるかがよくわかりますし、自分の画力がどの程度のものなのかもすぐに理解することができます。
自分の中にちゃんとした基準を作るという意味においては、この人の絵を見ておいて損はありません。
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